矢作川水系森林ボランティア協議会(矢森協)


矢作川森の健康診断 終了しました。

矢作川森の健康診断 10年間の調査を終了しました。

「矢作川森の健康診断」は、当初の目標どおり、10年間の調査を終え、2014年無事終了しました。

めったに立ち入ることのない矢作川流域の人工林に出かけ、ハイキング気分で楽しく愉快に行った「森の健康診断」。 キーワードは、「楽しくて少しためになる」「気づきと学びの連鎖」でした。

この間、活動に参加していただいた皆様、全国各地で「森の健康診断」を実践していただいた皆様に心から感謝申し上げます。!!


2017愛知県環境賞を受賞しました。

 矢作川森の健康診断実行委員会が、「2017年愛知県環境賞 銀賞」 を受賞しました。


 市民と研究者、森林ボランティアが協働して行った森の健康診断が、健全な森づくりへの一助となったこと、この活動を全国に普及したことなどが評価されました。大変嬉しいことです。この活動に関わった全ての人たちに感謝です。


・愛知県環境賞2017 ・関連資料(pdf)
・関係者のコメント

「第2回矢作川森の健康診断」診断結果報告会を開催しました。(06/10/2)




10月21日、「第二回森の健康診断報告会」が豊田市崇化館(そうかかん)交流館で開催されました。
2回目となった今年の森の健康診断は、調査区域を恵那、根羽にまで広げ、三会場での分散方式で実施。
総勢360人!全国からたくさんの市民が参加してくれました。


報告会の冒頭、実行員会代表の丹羽さんが、密度管理図がプリントされた「森の健診Tシャツ」を着て登場。

この森の健康診断に賛同してくれた多くの市民に感謝を述べると同時に、この活動を「日本の人工林を再生する”魔法の杖”だ」と賞賛してくださったある大学教授との話を披露してくれました。

「魔法の杖は、あの釣竿か?」「じゃあ、呪文は・・・”ルナニメタシコステクシノタ”だね」(反対から読むと・・・)



報告会第一部は、最初に
第2回を迎えた森の健康診断開催までの経緯と森を取り巻く現状について実行委員会から報告。第1回で明らかになった問題点を解消するため実行委員会で取り組んだ様々な試行錯誤の様子などが報告されました。
次に、豊田、根羽、恵那のそれぞれの会場から工夫を凝らした運営や、参加者と地域の人々との和やかな交流の様子、また、今回初めて導入した「地元ガイド」として活躍された地域の方からの率直な感想が伝えられ、当日の雰囲気が熱気とともに伝わってくるようでした。
そして、森の研究者グループの州崎さんからは、今回の健診の結果が報告されました。
地域的に比較すると、豊田と恵那は実に7割から8割が過密林。根羽村は、早くから人工林の整備に力を入れており、それでも5割が過密林という状況でした。


続く第二部では、「私たちに何ができるか?森の健康診断から考える矢作川水源の森」をテーマにパネルディスカッション。
「森の研究者グループ」の蔵治さんをコーディネーターとして、根羽村の小木曽村長、恵那の現地実行委員長、大島さん、そして、豊田市森林課の原田課長をパネラーに招き、それぞれの立場から人工林の再生に向けた貴重なお話を伺いました。

最後に実行委員会代表から、この報告会での話を総括して、次のようなメッセージが伝えられました。

@自発的にみんなで作り上げるのが森の健康診断。自己満足と社会的満足の接点、「楽しくて、少しためになる」をこれからも大事にしていきたい。

A森の健康診断は、いろいろな多様性をもっている。森の生物多様性だけでなく、山・川・里・海のつながり、産・官・学・民の連携、そして上流・中流・下流域の人々の交流。そういったすべての多様性を認め合い、緩やかなネットワークでつながりながら、相乗効果で楽しさが広がっている。

B森林ボランティアの活動は地域の人々を勇気づけている。森の健康診断は、地域の宝を再発見しする、地元学に通じる新たな役割もあることを実感した。

そして、この「森の健康診断」が周辺地域でも実施され、さらには全国的にも関心が高まっていることが報告されました。
最後に、「第3回森の健康診断」は、来年6月2日に開催することが伝えられ報告会は終了しました。




森林の健康診断報告会開催

2005年10月22日(土)、報告会を開催しました。


10月22日(土)、「第1回 矢作川森林の健康診断」報告会が豊田市産業文化センターで開催されました。この報告会にどれぐらいの人が集まるかで、今回の調査に対する市民の関心度合いがわかるという思いもあり、期待と不安いっぱいで開場を待ちました。

午後1時過ぎごろからぞくぞくと参加者が集まりだし、そして開始直前には用意したすべての席が埋まり急きょ予備のイスを引っ張り出すまでの状況となりました。最終的には170人を越える大勢の人たちが集まり、午後1時30分、熱気に包まれた会場で「報告会」が開催されました。


この熱気にオーバーヒートしてしまったのか、しょっぱなのビデオ上映で映像が映らないというハプニングが発生。が、それもご愛嬌。臨機応変に予定を変更し、何とかほぼ予定どおりの内容をこなすことができました。


2005年6月4日。150人を超える参加者が結集した「第1回 矢作川森林の健康診断」の結果は…。


それは、誰もが予想したとおり、調査ポイント106箇所のうち73%が「Sr(相対幹距比)=17以下」の過密または超過密な森林であり、早急に間伐などの手入れが必要な森であるという結果でした。その他の指標でも、林分形状比80以下でドッシリとした林分の箇所が全体の37%、胸高断面積(BA)が50u/ha以下を満たす箇所も同じく37%しかないという状況でした。(なお、今回の調査は樹高を目測で測定したため精度が低いと指摘されており、これは今後の課題です。)

しかし、その一方で、植生調査でサンプル採取した葉の鑑定から、この地域でしか見られない貴重な植物がこの矢作川流域の森林でごく普通に繁殖している事実が確認されたことは大きな収穫でした。


研究者グループの代表、東京大学愛知演習林・蔵治光一郎先生からは、「今回のこの調査は、とかく社会と隔離しがちな研究者が、市民と協働して企画を練り上げ、そして行政も巻き込み、三者が密接に絡み合いながら連携して進められた画期的な事業であり、このスタイルはこれからの市民活動の大きな流れとなっていくであろう」との報告もされました。

後半では、参加者からのこの調査に対する様々な想いがよせられました。「森林簿など行政の持っているデータの活用し、もっと詳細なデータを取ったほうがよいのではないか」「この調査結果を持って、行政に対して森林整備を早急にするよう積極的に働きかけるべきだ」などなど…。

するとパネリストの一人から、「もっと肩の力を抜いて!」という一言が。


そうなのです。

この調査は、敷居が高くなく誰でも気軽に参加できる「楽しく愉快に、それでいて科学的なデータを得られる森林調査」ができないかと模索し、そして、特別な道具や特殊な技術を必要としない「全国どの流域でも応用できるモデル」を確立したいというわがままな想いから始まったのです。

今回、「森林の健康診断」という新しいスタイルの市民参加型の森林調査によって、ラフではありますが、この矢作川流域の森林の現況が見えてきました。しかし、それ以上に大きく築き上げたのは、地域住民と関係機関との協力関係、矢森協と研究者グループとの信頼、そして何よりも流域一般住民の森への理解ではなかったでしょうか。


記念すべき「第1回矢作川森林の健康診断」は、大きなトラブルもなく無事に終了しました。

楽しく自然観察をしながら、社会的に価値のある森林調査を実施したことにより、今まで森林を遠くから眺めるだけであった多くの都会の人たちに、本当の森林の現状を知ってもらうことができました。また、山村に暮らす人たちにも自分の身近な山で行われたこの調査によって何かしらの想いが沸いたのではないでしょうか。

森林への関心が広まり、そして「森の応援団」が増えていく!

この矢作川流域で、市民と研究者、そして山主と行政が手を取り合い楽しみながらかけがえない流域の森林地図を描いていこうではありませんか。